**かせきごっこ**
人は いろんないろんなポーズができるから
そのまますっぽり、はまって遊ぶ遊具がほしい!
だから、ホントは等身大のが作りたかったんです。
でも、ムリだったから、ちっちゃい人形にやってもらうことにしたのです。
あるみメモ。

「かせきごっこ」 このネーミングはとっても気に入っているんです。彫られた跡がかせきの様でしょ?
あるみ氏の第一号のおもちゃ。卒業制作でした。
そう、無謀にも最初は「人間用」のものを作りたかったのです。
街の公園で、風景と同化して遊べるもの。例えば、樹木の裏側に人間の形の凹みがあって、そこにすっぽりはまって遊ぶんです。色んなポーズの色んな樹木。かくれんぼもできそうな木。そんな公園であそんでみたいなぁ〜。
そんな夢みたいな事を言っていて、卒業はできるの!? という事で、現実的に考えてみたら、こうなった訳です。(注:あるみ氏はこれで優秀賞を受賞し、ちゃんと卒業できました!)

人間には色んなポーズができるんだゾ!という事を、あそびにしてみたかったのです。
4ピース組み合わせてできたポーズを自分でもやってみたり、人間にはできないポーズっていうのはあるなかな?と試してみたり。
人間は、2次元にも3次元にもなるんだということも。自分が寝ている時はどんな格好をしているんだろう??と想像してみたり、お父さんがお昼寝しているところ とかつくってくれるかもしれませんね。

もう一つ面白い事は、この人形、右足と左手、左足と右手が繋がっているので、右足を引っ張ると左手がビョンと動きます。
面白いですよ。両足ひっぱると両手がビョンビョンします。

へこんでいるところに、はめ込む。それはちびっこにとって、感動なのです。しかも自分でかたちを変えてはめる。すっぽりと。
最初は「すっぽり」がやりたくて、何度も形をつくって!とおねだりするでしょう。そのうちに自分でつくって自分ですっぽり ができるようになります。
おとなだってそうですよね?すっぽりはまると気持ちがいいですね。
指先をつかって器用にはめこむのは最初は難しいかもしれないけれど、簡単な形からはじめましょう。すぐにできるようになりますよ。達成感を感じられるので、もっともっとあそびたい!って夢中になるでしょう。指先をつかう訓練にもなります。

へこんだ形は指でなぞることができるので、目の不自由な人も一緒にあそぶことができました。
ちびっこは、あそびに関して天才です。これはこうやってあそぶのよ。という説明はいりません。
実際、かせきごっこを初めて目にしたちびっこは、人形をみて、へこんだブロックをみてすぐにあそび始めます。
それがおもしろいものであるならば、オトナが説明をするよりも先に、ちびっこ自ら面白さを語り始めます。なにしろ一箱で平面だけでも304通りのポーズが作れてしまうんですから。

例えば、まだ小さい、1〜2歳の子に、かせきごっこを渡したら、その子はまずお人形に興味を示すことでしょう。お人形の頭と体は表面がぽこぽこのちょっとくずれた球です。だから手にした感じがやわらかいです。さわっていて気持ちがいいです。でも最初はなめて満足するだけかもしれません。(arumitoyは食べてもなめても安心です。)それでもいいんです。そこから学べることはうんとたくさんあるんです。手や足になっている小さな木の玉だって、楽しいんです。そのうちにかせきごっこあそびができるようになります。でも遊び方は1つじゃありません。十人十色のあそびかたがあるはずです。
もうちょっと大きくなって、歯が生えて、なんでも「噛む」子はお人形のアタマやカラダを「歯固め」の代わりにするでしょう。それでもいいんです。
なめたり、噛んだりしたら、跡が残ります。それがその子のボクだけ、私だけのおもちゃになるんです。成長の過程と思い出が刻まれるのです。木おもちゃだからできることです。

かせきごっこはモチーフが人間なので、とっても身近なあそびができます。だって、動物でも乗り物でもなく、自分自身のことなんですもの。いちばん想像しやすいのです。楽しい時のポーズ、悲しいポーズ、怒ったポーズ。こうして「人」に興味がわきます。周りの人間に興味が出てくるきっかけになります。それから、お父さんやお母さん、兄弟姉妹や、おじいちゃんおばあちゃん、お友達へと目線が移っていきます。「誰々はいつもこんな格好をしてる!」と、これは観察結果なのです。すごいことです。誰かを観察し、または想像し、特徴をとらえ、模写したということになります!。

溝彫りにはCNCという大きな機械が必要です。あるみ氏は持っていません。どこにあるかというと、ボスの元にあります。ドイツです。
基本的には毎年夏にドイツに制作に行く事にしていますが、いけない年は「送ってチョ」とボスにお願いするんです。溝だけ掘って送ってもらいます。
残りの作業は日本でやります。CNCはプログラムで動く機械で、プログラムはあるみ氏が制作し、ドイツに温存してあるのです。

でもあるみ氏は、対人間用の発想が忘れられない。なんらかの形でいつか実現させたいものだ!
だから想像力がある子はきっと、あるみ氏とおんなじ発想に行き着くことでしょう。「このへこみにはまってみたい!」って。ちょっと想像してみてくださいよ。
楽しいんだろうな。と思ったあなたは、あるみ氏の魔法にかかってますね。(笑)
さあ、今日も、かせごっこをしてあそびましょ。

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